日花梨先輩がレシーブ位置についた。
「１－１！！」
相手前衛がセカンドサーブをミスした。
「よっしゃラッキー！！」
ダブルフォルトほどしたくないミスはない。
あたしだって、ダブルフォルトをしたあとはサーブを打つのが怖くなる。
「１－２！！」
相手前衛はなんとかセカンドをコートに入れてきた。
カットサーブはボールの変化を利用してスライス回転をかけたボールが打ちやすくなる。
この場面は前衛も後ろに下がっているので、より効果的だとあたしは判断した。
ドロップショットを打ち、あたしはネットにつく。
「っはい！」
前衛が走りこんでボールを拾った。
「アウト！」
ラケットが振り切れていないのをあたしはこの目で見た。
なんとなく予想は出来ていた。
これで１－３…。
