「オレ、愛華のこと好きだよ。」

 「な…っ。」

なんでこんなに大勢の前でサラッと言うかな…。

 「そんじゃ。」

航希君は颯爽とその場をあとにした。

めっちゃ視線が痛いんですけど…。

あたしは恥ずかしくなって日花梨先輩を追いかけた。

あたし、絶対顔赤いな…。

 「笹嶋?」

 「そうです…。」

日花梨先輩は何かを察したように笑った。

 「な、なんですか!」

 「いや~?
  また告られたのかなって。」

 「うっ…!」

なぜ図星…。

 「愛されてやんのー!」

 「やめてくださいよ!!」

…でも、なんでだろ…?

あたしが好きなのは歩斗なのに。