「愛華、あたしはね。
  明日がすごく楽しみなんだ。
  ある意味…あたしには中学最後の試
  合になるかもしれないけど。」

日花梨先輩が一呼吸おいて口を開く。

 「自分には限界なんてないってこと
  を証明してみたい。」

日花梨先輩の強くて堅い言葉はあたしの中に強く残った。

 「負けてられない…ですよね!」

あたしが手を差し出すと、先輩はそれに手を重ねた。

…日花梨先輩と初めてペアを組んだ時も握手をした。

同じことを日花梨先輩も考えてるんだと思う。

♪~♪~…

 「…大庭からメール…っ!!」

先輩が笑いながらケータイをあたしに差し出した。

 「…マジで?」

あたしも思わず笑ってしまった。

 『西田ー!
  これがウチらの本気だ!』

大庭さんと中島さんの変顔写真が添付されている。