「次勝てばベスト16か…。
  長いね…。」

 「関東ですから…。」

関東地方は今日も晴だ。

とにかく暑い…。

集中力とか気力とか一気に失われる。

そのせいで、救護室に何人かが運ばれたらしい。

 「愛華ー。」

 「航希君。」

少し身構えた自分がいる。

 「何もしないって。」

そう言いながらも航希君があたしのおでこに触れた。

 「で、どう?その後。」

 「え、ああ…。
  無事に…付き合うことに
  なったっていうか…。」

 「俺のおかげだな。」

航希君が優しく笑う。

 「あ、そういえば…。」