愛華からの着信だ。

オレは男子便に駆け込む。

 「…愛華!?」

 『残念。
  だーれだ?』

この声…。

なんでだよ。

 『歩斗が憧れてやまない佐倉中3年
  後衛の笹嶋航希ですー。』

愛華のケータイから笹嶋が出るってどーゆーことだよ…。

 「ふざけんな!
  てか、なんでお前…。」

 『ああ、なんで愛華のケータイから
  電話してるかってこと?
  想像してみろよ。』

…愛華、笹嶋と一緒にいるのか?

学校早退してまで?

 「お前、今どこにいんだよ?」

 『ん?教えない。
  見つけ出してみろよ。』