「アンタもだよ、愛華。」

 「え?」

 「…なんでもない。」

日花梨先輩が何か呟いたのが聞こえた。

 「あー、もうお昼かぁ。」

優奈がケータイの時計を見た。

12時10分。

試合はそんなこと関係なしに進む。

 「試合はトーナメントから見ると
  して…。
  そろそろお弁当食べよっか?」

 「そうですね。」

 「あ!!」

優奈が突然声を上げた。

 「何?どーしたの!?」

 「…お弁当忘れた。」

…やってしまったみたいだ。

 「コンビニ近いんだし、買ってくれ
  ば?」

 「…ですね。」

あたしは優奈についていこうとしたけど、優奈は1人で行くと言って、そのまま走っていってしまった。