「なんか違うよな、今日の練習。
  集中力ないし、グダグダ。」

オレの言葉を聞いて、下を向いてるヤツ、首を傾げてるヤツ…。

ま、当然だよな…。

 「お前らどうしたい?
  これじゃ勝てねぇよ。」

勝ちに繋がってみんなが楽しめる練習メニュー…。

 「よし、総当りでゲームやろう。
  1ゲームで回すぞ!」

練習メニューは今までやってたレシーブの打ち分けが最後だった。

まだ昼の12時。

今日の練習は1時半までだから時間に余裕はある。

 「いいじゃん、歩斗。」

 「え?」

蓮がラケットで足をつついてきた。

 「お前も気づいてたんだな。
  集中してないし、締まってない
  って。」

 「まぁな。
  とりあえず楽しくやんないと。」