あたしのスマッシュがサイドアウトした。

あの瞬間がまだループしている。
 
 「…別に笑わなくてもいい。
  オレがただ側にいたいだけ。」

 「…っ。」

本当は誰かに一緒にいてほしかったのかもしれない。

涙がいっきに溢れた。

 「お前の泣き顔とか見慣れてるし。」

 「…うるさいよ…。」

歩斗の右手があたしの頭に乗っかった。

…今の関係を壊したくなくなった。

まだこのままでいい。

…ねぇ歩斗。

歩斗はいつもあたしの側にいてくれるよね。

歩斗はあたしの原動力なんだよ。

君といると元気になれるの。

ずっと一緒にいたい。

でも…いつかは誰かのものになってしまう時がくるのかな?