後ろ姿




立ち止まるなり、リーダー格の女が目の前に来て、拳を突き付ける。


「あんた、フミヤと寝たらしいな」


「いちいち寝た男の名前とか、覚えてないし」


ざまあみろとでも言うかのように、余裕をかます。


「ふざけんな!!!」


瞬時に頬っぺたに、鈍い音が走った。
反射的に、ビンタを仕返す。

それと同時に数人に抑えつけられ、体制を崩してうつ伏せの状態になった。


「ほんま、最低な女やな!」


頭や腰を殴られ蹴られ、意識が朦朧とする。


仕返しにきた女なんか…初めてや。