玄関の扉を開けると、コンビニの袋を両手に持った力也くん。
夏希が持たせたんかな、と思い微笑む。


「どうぞ」と言って、自分の部屋に案内した。


あたしに気使って来てくれたんかな?
もしそうやったら…申し訳ない。


「まぁ昼やし、ジュースで乾杯しよや」


オレンジジュースを手渡され、乾杯する。

今日の出来事とか、昨日の盛り上がった話。
そんな他愛ない話を繰り返す。

彼の…拓馬のことには、誰も一切触れずに。