「絶対、後悔せえへんよ」
夏希も同意する。
あたしはただ、笑ってごまかすばかり。
三人で力也の家に行くと、しばらくして龍くんや他の人たちもきた。
でも、やっぱり拓馬くんの姿はない。
考えてしまったことで、胸が切なくなる。
ベランダに出て、そこから見える…拓馬くんの住むマンションを眺めた。
好きなんやめるから、会いたい。
「あずちゃん」
振り向くと、龍がベランダにひょっこりと顔を出していた。
目に力をいれて、今にも溢れそうな涙をグッと堪える。
そして、必死に笑顔を向けた。
龍くんの前では…泣きたくない。