えっ、今…キスされた?


…そのまま、沈黙が続く。

状況が把握出来ず、顔を伏せてしまう。


「…先、中入ってて」


拓馬が先に沈黙をやぶった。
腕をほどいて、彼は背を向ける。


これって、無理…ってことやんな。

あたしの気持ちには、答えらへんってこと…やんな。



玄関に入った瞬間、涙が溢れた。


自分の気持ち分かった瞬間に振られるとか…終わってる。