返信のないまま、あたしは急いでタクシーを捕まえる。

店につくと、晴樹くんがいた。


「悪いな。 今日、予約多すぎて…」


それから、2時予約と5時予約のお客さんのカットを終えた。


「お疲れ。俺もあがりやねん、飯行く?」


「お疲れさまです。 今日はちょっと…」


拓馬くんに会いたかったな。
ドタキャンして、彼はきっと怒ってるはず。


「その方がいいよ、誘ったらしばかれる」


晴樹くんは意味深なことを言い苦笑いしながら、奥に戻っていった。