「お前、あんま飲むなよ?」


力也と拓馬が、近付いてきた。

あたしの心臓は、ドキドキ脈打つ。
明らかに、鼓動が速くなるのが分かる。


「今日ぐらい」


「あほか。 太晴にチクるからな」


「りっくんかて、飲んでるやんかぁ」


目の前で、2人が痴話喧嘩を始める。
そんな2人を、笑いながら眺めていた。

…あたしもいつか、こんな風になりたい。


「さっき、かわいい子おったで」


「ふーん、で?」


「冗談やん、怒んなよ」


「太晴にチクるしっ」


2人は相変わらず、言い合いをやめない。

なんか、関係ない話になってるし…。
まぁ、仲良い冗談の言い合いやからいいけど。