月日は流れ、あたしは25歳の春を迎えた。 …2年ぶりに、帰ってきた地元。 あの日から、地元に帰る勇気が湧かなくて…きっかけは、結婚式。 「ナナミちゃん、おめでとうございます」 「ありがとう」 カケルくんは、1つ年上のナナミちゃんと結婚した。 あたしは、相手の人を詳しく知らんけど…南中の先輩らしい。 「そろそろ行きますね」 その場を後にし、夏希と式場に向かった。