後ろ姿




「…ごめん、気にせんといて」


気まずい空気の中、拓馬が立ち上がり、先に沈黙を破る。
見上げると、いつも通りの拓馬の姿。


「眠たいし、帰るわぁ」


それだけ言い残すと、屋上から姿を消した。
1人取り残され、放心状態になる。

懐かしいって…どういう意味なん?
初めて会ったのは、つい最近やし、よう分からん。

拓馬の言葉に頭を悩まされ、気づけば学校が終わる時間帯になっていた。

携帯を開くと、夏希から着信が数件きていた。
慌ててかけ直すと、1コールで電話が繋がった。


『どこ!?』


「…屋上」


『なぁんや、学校おったんや?
 おるんやったら、電話出てやぁ』


連絡の一つもしなかったことを謝り、夏希と校門で合致する。