店の外では、晴樹がいつも通り待っていた。


「カレー食いたい」


帰り道、歩きながら晴樹が呟く。


「お客さんが読んでた雑誌に、カレー特集やっててん。
 やばい、食いたすぎる!」


あまりに楽しそうに話すから、笑ってしまった。
なんか…気抜けるわぁ。


「なんか、話聞いてたらカレー食べたくなってきた」


「…じゃあ、作ってや」


そう言って、満面の笑みを向けられる。
そんな顔されたら、なんか、断りにくい。

しぶしぶ頷くと、晴樹は嬉しそうにガッツポーズした。

それから、駅前のスーパーで買いだしをした。