後ろ姿




「お前、ほんまおもろいな」


ジェットコースターを乗り終え、出口を出る。

いきなり急降下したせいで、心の準備が出来てなく…口をポカンと開けたまま、状況が理解出来てなかった。

それを見た晴樹は、ずっとケラケラ笑っている。


「っもう!笑わんとってください。
 あんなん、一生の恥やし…」


自分が思っている以上に、情けない顔をしていたはず。


「嫁に、もらわれへん顔やったで」


「最低!」


ありえへん……。

笑い続ける彼を、横目で睨む。