…もう、こんな時間か。
目が覚めると、時計の針は2時を回っていた。
しぶしぶ体を起こして、リビングに向かう。
…今日はバイト、ないんやった。
冷蔵庫に貼ってあるバイトのシフト表を見ながら、ため息をついた。
何もすることがなく、ソファに寝ころぶ。
閉めきったリビングは蒸し暑く、息が苦しい。
窓を開けると、それなりに涼しい風にあたった。
ティアラが後ろからちょこちょこついてきたので、抱きあげる。
「ティアラ、暑かったやろ?
お母さんがクーラー忘れるから」
あたしは1人っ子で、両親は共働きだから、いつも家に帰ると寂しかった。
でも、小学生のときにティアラが家にきて、寂しくなかった。
「ティアラは、家族やからな」


