後ろ姿




力也と並んで、椅子に腰かける。
目の前で、拓馬は2人を交互にみた。


「太晴、元気け?」


ニカッと笑いながら、拓馬はいつものペースで話す。
力也は緊張していて、頷きながら戸惑っている。


「拓ちゃん……」


「ん?」


ジュースを飲みながら、拓馬は返事をした。


「ずっと、連絡なかったのは…なんで?
 あたしら、心配してたんやで?」


夏希は思いきって話を切りだす。


「…うん、ごめん」


「うんじゃ分からん、…なんで?」


夏希は真剣な表情で、拓馬を見つめる。
だが、拓馬は平然と答えた。

…3人の間に、沈黙が流れる。