大通りを過ぎ、ルイの家の前でタクシーはとまった。
代金を払い、しばらく家の前で立ち尽くす…。


「やばい、緊張してきた」


夏希は深呼吸して、頬をあおぐ。
落ち着けなくて、足をバタバタしている。


「…押すで?」


力也の指が、徐々にインターホンへと近づく。

唾をグッと飲み込み、彼はインターホンを押した。


『……はい』


間があった後、応答があった。


「あっ、…ルイ?」


『えっ、力也?』


ルイは、すぐに門から出てきた。

隣にいた夏希を見て、彼女は驚いた様子で口に手を当てた。


「…お久しぶりです」


夏希が口を開くと、ルイは駆け寄り彼女を抱き締めた。


「夏希ちゃん、久しぶり!!
 めっちゃ会いたかった!!」


ルイは嬉しそうに、跳び跳ねる。