後ろ姿




ルイさんは、拓馬くんと直接には会ってないって…言うてた。
あれは、嘘やったん?


「顔はあんま見えへんかったらしいけど…、ルイさんに似てたって」


そこで、あたしは意識を失った。



───目が覚めたのは、数時間後。

気づけばベッドの上にいて、その横にある椅子に龍が腰かけていた。


「あっ起きたんや。…いける?」


龍は優しく微笑みながら、心配そうに梓紗を見つめる。

頷くと、彼は夏希を呼びに行った。