後ろ姿




気がつけば、4時間近く話していた。


そういえば、かばん…。

すっかり話に夢中になっていて、かばんのことを忘れていた。


「そろそろ、指導室に戻りますね」


「おー、分かった。
 まぁまた、しゃべろや」


一礼すると、拓馬は校舎の方へ入って行った。


拓馬くんと、話してみて楽しかった。
たまに混じる冗談とかノリが、自分のペースと似ていて心地いい。


そんなことを考えながら指導室に向かった。
扉を開けた瞬間、怒鳴り声が響く。


「反省文、まだやろが!
 20枚追加やからなっ」


言い訳無用といわんばかりに、用紙を追加された。

パイプ椅子に腰をおろし、机に山積みになっている用紙を一枚取る。

担任はボールペンを手渡すと、指導室をあとにした。