後ろ姿




ルイは一呼吸して、口を開いた。

「…拓馬と出会ったのは、中2のとき。
 私が、南中に転校してきたねん。
 …昔から、゛顔がかわいい゛って理由で、よく告白されてた。
 南中に入ってからも、変わらず…。
 私は、見た目で判断するやつは嫌い。
 …でもな、拓馬は違った。
 拓馬はみんなと違って、私に対抗心むき出しやってんよ」


ルイは、にこりと微笑む。
懐かしそうに話す彼女は、ちょっとだけ…幼くみえた。