ルイは微笑むと、家の中に通してくれた。

庭が広くてきれい。
いろんな花が、咲いている。

リビングらしきところに案内され、椅子に腰かけた。


「ちょっと待っててなぁ」


ルイが部屋から出ていく。
その瞬間、一気に力が抜けた。


「ルイさん…めっちゃ、きれいやん。
 なんか、聞ける…自信ない」


梓紗は小さな声で弱音を吐く。
それを聞いた力也は、低い声をだした。


「ちょっとでも、遠慮したら…後悔するで」


きついようで、励ましのように聞こえた。

…聞ける範囲で、聞く。
でも、正直知りたいことはいっぱいある。
それは逆にいうと…聞かれたくないことだって、いっぱいあるはず。


ルイは、おぼんにお茶を乗せて戻ってきた。


「ありがとう…ございます」


戻ってきたことで、再び鼓動が早くなる。

…4人の間に、重たい空気が流れる。