…ゆっくりと、インターホンを押した。
『はい』
インターホンから聞こえる、高い声。
「あっ、えっと…内田といいます。
…ルイさん、いますか?」
『…ルイですけど』
直接、ルイさんが出たことに戸惑う。
…頬が、熱い。
鼓動が早くなるのが分かる。
「ちょっとだけ、出てもらって…いいですか?」
インターホンが切れる音がした。
同時に、自動で門が開く。
「っ力也……龍……」
中からは、黒色の長い髪をした女の人が出てきた。
「きれい…」
自然と口からこぼれる。
あたしになんか、全然…似てないやんか。
似てないどころじゃない、全然ちがう。
ルイさんは…めちゃめちゃきれい。
ルイは、驚いた様子で、両手で口を覆った。
「えっ…と、この子は?」
「あっ、内田梓紗っていいます。
夏希の友達ですっ!!」
緊張しているせいか、いつもより早口になる。