東京に来たのに、まずは泊まる宛がない。
ドリンクバーだけ注文し、とりあえず今後のことを話し合う。
「まじで、どうするんっすか?
このまま…ここでオール?」
龍の笑えない冗談に、顔がひきつる。
「悪い、まじで考えてなかった。
拓のことだけ考えてたから」
「そんな言い訳、通用しませんよっ」
「あ、バレた?」
ケラケラ笑い合う2人を、静かに眺める。
多分、力也くんが拓馬くんのことだけを考えていたのは…本当。
胸が…苦しくなった。
拓馬くんのことを心配しているのは、あたしだけじゃない。
みんな、拓馬くんに会いたい。


