後ろ姿




「あー!あずちゃん」


それは、昨日夏希に紹介されたばかりの、拓馬だった。


拓馬は、人懐っこい笑顔を見せると小走りで近寄ってきた。


「どっか行くん?」


「帰ろかなって、思ってました。
 担任に反省文言われたけど、…めんどくて」


少し緊張しつつもだるそうに答えると、拓馬は笑った。


「中庭で昼寝するけど、行く?」


「えっと…いいんですか?」


拓馬は黙って頷くと、中庭の方へと歩き出す。
そのななめうしろを、ちょこちょこついて行った。