「これ書いたら、教室行かしたるわ」


パイプ椅子に腰をおろした途端、上から物を言われる。

反省文を書く用紙が何十枚と束になっていて、それを突き付けられた。


「ここでもいいけど」


開き直る態度を示すと同時に、かばんを取られる。


「書いたら呼んでくれたらいいわ。
 それまで、かばん没収やからな!!」


それから、長々と説教し、担任は指導室を出ていった。

一人取り残され、渋々用紙に目を通す。


携帯…ポケットにいれてて、よかった。

妙な安心感が湧き、机に置いてあるペンを片手に持つ。

…中々、反省文の内容が思い浮かばずにいた。
授業は当然始まっている。

面倒くささとだるさで、机に顔を伏せた。