最近はバス通学をしているので、近くのバス停まで歩く。
「あずちゃんっ」
背後から、バイクの音と共に自分の名前を呼ぶ声が聞こえた。
振り返ると、力也の姿。
隣で静止すると、ヘルメットを手渡された。
「夏希から、心配やから送ってもらえって伝言。
…まぁ、そのつもりやってんけど、まさかバス通学やとは思わんかったから」
力也は苦笑いする。
「あー…なんか、すいません」
「そんなん、ええよ。俺ら仲間やん？」
満面の笑みを向けられ、鼓動が早くなる。
ドキドキというか…彼の言葉が、素直に嬉しかった。
あたしを゛仲間゛として受け入れてくれていたことが、純粋に胸を高ぶらせた。
バイクの後ろに跨がり、家までの道のりを行く。
