傷を…見られたくない。
必死に隠していた。

もし見たら…拓馬くんは、どう思うやろう。
……軽蔑するよな。

でも、優しいから…無理して接してくるかな?
同情されたりするんかな?


「お茶、置いとくから」


再び部屋に入ってきて、机にお茶を置く。
彼の気遣いが、胸を苦しめる。


「行かんといて…」


行ってほしくない。そばにいてほしい。
今だけでいい、離れんといて。