その鋭く尖った刃先に、後退りする。 「あんたが切られるとこみたら、龍は泣くかなぁ」 嘲笑いながら、女は近づいてくる。 逃げようと後ろを振り返ると、2人の男に腕を掴まれた。 「龍、まだかなぁ。 早く来な、うっかり刺すかも」 そういいながら、頬を殴られた。 鈍い音が走り、痛みがじわじわとくる。 歯を食いしばらなかったため、口の中で独特な味がする。 「あずちゃん!!!」 血を拭き取ったとき、龍が息を切らして走ってきた。