後ろ姿




顔をあげると、女は゛ついてこい゛と言わんばかりに歩きだした。
梓紗は、少し距離を置いてついて行く。

この人らが、龍くんに…。


ついた先は、学校の近くの駐車場。


「龍くんのこと…あんたらが?」


きつく睨みつけると、女は鼻で笑った。


「ちょっと、痛みつけただけ。
 全部…龍が悪いんやから」


女はかばんから、ナイフを取り出す。