夏希が心配になり、そわそわする。

お腹には、子どもがおるのに…。

拓馬がそれに気づいたのか、椅子に座らせてくれた。
彼も横に座り、梓紗の手を握る。



「夏希っ!!!」


2時間が経ち、空が茜色に染まった頃…夏希と力也が、戻ってきた。

急いで駆け寄ると、夏希の目が赤かった。
涙の跡も残っている。


「報告あるから…みんな、集まって」


力也が、シートの中心にみんなを集める。
輪になって、力也と夏希を囲んだ。