…力也くんの考えは、間違いではない。
自分の気持ちよりも、夏希の気持ちを優先している。
それくらい、夏希が好きなんや…。


夏希にとっての力也くんも……そうちゃうん?


「力也は?」


3人は辺りを見回すが、力也の姿がない。


「戻ってきてないっすよ」


その言葉を聞いた瞬間、夏希は走りだした。


「夏希っ!!」


すぐに追いかけようとしたが、拓馬に止められた。
彼は…ゆっくりと首を横に振った。


「一人で…探さしたろよ。
 あいつらやったら、すぐ会える」


拓馬の言葉に、納得した。