「じゃんけん、ぽん!!」
力也の合図で、みんなが一斉に手を出す。
もちろん、人数が多いので簡単に決まらない。
…数分の末、じゃんけんで負けたのは力也とカケル。
「お前とかよっ」
力也は大げさに、嫌な顔をする。
「ちゃんと材料、いけますかね?」
「まぁ、なんとかなるんちゃう?」
2人のやりとりを、みんなが心配そうに見つめる。
「じゃあ、あたしも行く!」
そんな中、夏希は自ら行くと言い出した。
力也は目を丸くさせ、驚く。
たぶん、お腹の子が心配だから。
「材料選ぶぐらい、できるし。
荷物は2人で持ってなぁ」
夏希は2人に笑いかける。
一瞬、シンとなったが、力也は頷いた。