後ろ姿





───翌日。

学校を休み、夏希のマンションに向かった。


「…昨日は、ごめん」


夏希は頭をさげる。
首を横に振ると、夏希はお腹に手を当てた。


「病院行ったら、やっぱりおった。
 あたしは、ママになるんよ…」


夏希は目を細めて、お腹を撫でる。


「…力也くんのこと、ほんまにいいん?」


遠慮がちに問いかけると、夏希は頷いた。


「りっくんには、幸せになってほしい…」


彼女は目を細め、一筋の涙が頬をつたう。


「…レイは?」


「俺の子どもじゃないって」