後ろ姿




…徐々に唇へと近づいていく。
それを拒まず、寂しさをうめたくて…シュウを受け入れた。



「ごめん」


行為を終えたあと、服を着るシュウ。

なんで…シュウくんが謝るんよ。


「あたし…シュウくんの気持ち利用してしまった。
 ほんま、…ごめん」


すっかり乾いた自分の服を着て、そっと彼の家を出た。

雨はとっくに止み、自分の家へと続く道のりを歩く。

…後悔ばかりが、押し寄せる。


あたしは、最低や。
シュウくんの気持ち利用した。

苦しいのは、あたしだけでよかったのに…。
シュウくんにまで、迷惑かけてしまった。
ごめんなさい…ごめんなさい。