「中学の同級生かぁ。
 あたしは、同級生に友達はおらんかったわぁ」


バイト帰り、夏希のマンションに寄った。
寒さを凌ぐために買ってきたココアを飲む。


「…カケルくんとか、おるやんかぁ」


「あー…カケルね。
 あいつは友達って言うか、たまり場仲間?」


゛仲間゛…か。
そういえば、たまり場にいるのは、みんな南中の人やもんな。
その中に、あたし1人が西中。

今さらながら納得する。


「…たまり場、行かへんの?
 あたしのことなんか、気にせんと行ってな?」


溜まり場に行かなくなってから、夏希もあまり顔を出していない。

あたしがバイトのときは、その時間帯だけ行ってるみたいやけど…。


「ううん、…いいねん」