「…謝ってばっかりだね。朱羅らしくない」
笑里は悲しそうに微笑む。
朱羅らしくない…か…。
それはあたし自身も感じてる。
いつものあたしじゃない。
変わっちゃったの。
龍先輩のことが好きになってから…
臆病になってる。
自分でも分かってる。
笑里に言われると、『やっぱり』と思ってしまう。
「やっぱり…あたしらしくないよね…」
「それが悪いことじゃないんだよ?だけど…あたしは前の朱羅が好きだった。真っすぐで明るくて…格好良くて…自分の思いとか考えをちゃんと理解してた。他人に流されない…そんな朱羅は揺るがなかった」
笑里から言われると恥ずかしくなる。
前のあたしは笑里からそう見えていたんだ。
「今は…ちょっち臆病だね?龍くんにお姉ちゃんがいることは知ってたのに…お姉ちゃんが目覚めちゃって複雑?」
「笑里には言わないようにしたかったけど…凄く複雑。あたしはあったことないからよくわからない、龍先輩の彼女のことは。だから…かな?龍先輩と話せなくなるんじゃないっかって…怖いの」
笑里は目を丸くする。
凄く驚いているようだった。
目をぱちぱちさせながら言う。
「龍くんって…そんな人?今まで朱羅に励ましてもらっていたのに…手のひら返したように朱羅を相手しなくなるような人なの?龍くんは…あたしが告白して振っても…今も変わらず話しかけてくれるよ?大事な人だからって」
笑里は嬉しそうに話す。
そうだ。
あたしの知ってる龍先輩は…そんな人じゃない。
態度を変えるような人じゃないって…あたしは知ってる。

