僕らは傷つきながら恋をする。




俺の話を聞き終わった笑花は何故か嬉しそうに微笑む。
その笑みを見て、俺は首を傾げた。



「なんで…笑ってるんだ」



「ふふっ…ちょっとね」



意味あり気に彼女は俺を見る。
深くベッドに寄りかかり、ぽつりと言葉を洩らす。



「いい子に出会ったんだね」



俺は目を丸める。
不思議と彼女は何も感じていないようだ。



怒っている風にも見えない。
彼女は嬉しそうに笑っていた。
ふふっとまだ微かに笑い声が聞える。



「笑里…だけじゃないみたいだね。もう一人…誰がいるんでしょう?その子のお陰で…龍は…あたしがいなくても大丈夫だったんだね。ちょっとだけ…寂しいな…」



「笑花…」



「退院したら会いたいな。…会わせてくれる?」



「…あぁ」



笑花は何も変わっていない。
ほっとするくらいに。



彼女の優しさは変わっていない。
俺の心に深く染みいった。