笑花は遠い目をして外を眺める。
さっきから俺の顔を見ようとしない。
まるで何かを避けているかのように…
「ねぇ…龍。あたしの記憶はあのときで止まってるの。半年間眠っていたって聞いたけど…それ以上に長く感じた。龍は…あたしが過ごせなかった半年を過ごしたんだね」
「だけど心は空っぽだった。笑花と過ごしたかったよ」
今でもそう思っている。
笑花と過ごさなかった半年間は曇っていた。
その曇りを照らしたくれたのは笑里と朱羅だった。
笑里は俺の力になってくれた。
親との狭間で苦しんでいても、俺の前では常に笑顔でいた。
告白してくれて嬉しかった。
だけど、笑里は大事な妹で大切な女の子だった。
俺みたいな男と付き合うなんてしてほしくなった。
そして…
朱羅は俺の傍にいてくれた。
相談に乗ってくれて…
俺の言葉を黙って聞いていてくれた。
この二人がいたから…
いつもの曇り空が少しだけ明るくなった。
特に朱羅は…
存在自体が太陽のような子だった、

