僕らは傷つきながら恋をする。



それは先輩と屋上で話し始めてから3カ月経った頃だ。
先輩は彼女が目を覚ますのを今でも待っていた。



だけど、前よりも楽しそうに過ごしている。
そんな龍先輩を笑里は嬉しそうに微笑んでみていた。



「龍くん…前よりも明るくなった。部活にも…少しずつ顔出しに来てるし…蓮くんも嬉しそう。お姉ちゃんのことは今でも辛いと思う。だけど…前向きになってて…朱羅のお陰かな」



と、笑里は意味あり気にあたしを見た。
あたしはぶんぶんと首を横に振る。



「あたしは関係ないと思う。龍先輩が自分で変わろうとしたからだよ」



あたしがそう言うと、笑里はふふっと笑う。
『気づいてないんだね』と肩を竦めた。



「朱羅が龍くんの話を聞いて…龍くんは朱羅に心を開いたんじゃないかな?あたしと蓮くんにしか話そうとしなかったのに…。朱羅は自分が思っているより、素敵な女の子だよ。こっちまで明るくなれる、前向きなパワーがある。龍くんはそんな朱羅に励まされたんだよ」



「買いかぶりすぎだよ」



あたしは苦笑した。
あたしはただ、龍先輩と過ごしている時間が楽しかっただけ。
気づけば龍先輩と過ごす放課後が楽しみなんだ。



授業中も、二人と話しているときも…
気づけば窓から屋上を見つめている。