彼女の目が覚めたら…
先輩は彼女の元へ行ってしまうだろう。
もしかしたら…
あたしとこう話すのもなくなるかもしれない。
そう思うと、悲しくて…
寂しくて…
胸が痛くなる。
友恵…笑里…
もしかしたら…
あたしも龍先輩のこと、好きかもしれない。
この胸に秘めている想いが…
先輩を見つめているこの目が…
先輩だけを見つめている。
でも…こんなこと、言えるわけない。
龍先輩には彼女がいる。
その彼女は大事な友達のお姉さん。
二人とも、龍先輩が好きで…
これ以上、ややこしいことにしたくない。
「先輩、彼女の目が覚めても、こういう風に…話し相手になってくれますか?」
あたしはそれだけでいい。
あたしのことを忘れなければ…
龍先輩はきょとんと不思議そうな表情を見せた。
だけど、次の瞬間ふっと笑った。
「…当たり前だろ」
その言葉が嬉しくて嬉しくて、
笑みがこぼれた。

