「あたし…龍先輩のことが好きなんだよ」
友恵の家に向かい、友恵に元気がない理由を聞くと、
唐突にそんなことを告白した。
あまりにも突然であたしは目を丸める。
「…友恵?」
「朱羅も…笑里も…気づいてると思う。だから…言えなかった。だって、笑里は龍先輩のことが好きだったんだよ?なのにあたしまで龍先輩のことが好きって言ったら…そんなのダメだって」
ポツリポツリと友恵は話し始める。
やっぱり友恵は龍先輩のことで悩んでいたんだ。
それは何となく予想通りだった。
だけど、それを友恵には話さない。
あたしは友恵の話を一字一句逃さずに聞いた。
「好きになったって気づいたのは…本当に最近。きっかけは初めて龍先輩と話した時かな?龍先輩の…笑里を大切に思っている気持を聞いて…あたしもそんな風に思われたらって…。半分憧れみたいな感じだった」
それはあたしも羨ましかった。
笑里のこと。
彼女でなくても、龍先輩は笑里のことを大切に思っていた。
妹として。そして、一人の女の子として。
龍先輩は笑里のきもちにうすうす気づいていたんじゃないかと思う。
じゃなきゃ…あそこまで大切にしないでしょう?
「笑里の好きな人だし、彼女もいるって聞いた。諦めるべきだったんだよ。それに、これが恋なのかもよく分かんない。ただの憧れ…だったのかもしれない。だから、余計に分からなくなって…。笑里の傍にいちゃいけない気がしたの」
「…馬鹿」
友恵の馬鹿。
そんな遠慮なんていらない。
笑里は純粋に友恵と接してる。
友達として。
大切な存在として。
友恵の気持ちに気付いていても、笑里は何も言わなかった。
ただ、友恵を心配していた。
そんな笑里の気持ちに…友恵は気づいていないんだね。
「笑里は友恵のこと…大好きなんだよ?今まで通り…傍にいて…笑ってた方が…笑里も嬉しいと思う」
そうやって一人で抱え込んでいるよりね。
三人で悩みを分かち合って、今まで通り過ごそうよ。

