僕らは傷つきながら恋をする。




友恵が何で悩んでいるのかは分からない。
あの子は弱味を見せようとしないから。
一人で抱え込んでしまうタイプ。



「あたしが聞いてみるよ」



あたしがそういうと、笑里はホッとした表情を見せる。
「よかった」と小さな声で呟いた。



「あたしじゃ、友ちゃんは話してくれないから…朱羅にだったらって思って…。朱羅に断られたらどうしようかと思った」



笑里に申し訳ない気持ちになった。
笑里にも色々あった。
まだ悲しさが残っているはずなのに、友恵の事を思ってくれている。



友恵。
そんな笑里の思いに気がついている?
笑里は貴方のこと…凄く大切に考えてくれているよ。



「笑里、ゴメンね?龍先輩のこととかいろいろあるのに…」



あたしがそう言うと笑里は少しふっと笑みを漏らす。
そして、首を横に振った。



「龍くんとの事なら気にしなくていいよ。あたしと龍くんは今までと同じように…今まで以上に仲がいいから。あの事があっても、あたし達の仲は悪くなったりしないよ?それに、あたしも辛いだなんて思ってない。二人のお陰であたしは想いを伝えられて、今までよりも楽な気持ちで龍くんと接していられるの。だから…朱羅は謝らなくていいんだよ」



笑里のにっこりとほほ笑む姿が眩しくて…
まるで向日葵のようだった。
あたしの心を照らしてくれる太陽のような存在。



あたしは嬉しくなって、笑里をぎゅっと抱きしめた。
笑里は少し苦しそうにしていたけど、穏やかな笑みであたしを見つめていた。



「笑里はきっと素敵な人が出来るよ。こんなにも優しくて温かいもん。あたしはずっと笑里のこと、応援してるからね?お願いだから、前みたいに一人で抱え込まないでね?」



「…分かってるよ。朱羅と友ちゃんにはいっぱい心配かけちゃったし、これからはちゃんと話すって約束したから。あたしは大丈夫。前にも進めているから」



前に進めている笑里
道の途中で躓いて立ち止まっている友恵
二人は正反対だ。



だけど、こんなにも思ってくれている。
友恵、どうか気づいて。
貴方を心配してくれている人がいるってこと。
一人で抱え込まないで。