僕らは傷つきながら恋をする。




それから数日経って、笑里は龍先輩に振られたなんて嘘かのように部活に毎日行っていた。
元気で楽しそうに過ごす笑里は、あの時見た弱い笑里とはかけ離れていた。



笑里は前へ進んでいる。
確実に、一歩ずつ。



そんな笑里と正反対に、このところ友恵に元気がない気がする。
部活をしている時も、あたし達と話している時もから元気という感じで…



気になっているけど、簡単には聞けなくて…
今も聞けずにいる。



龍先輩と何か遭ったわけではないと思う。
だって、龍先輩に異変なんてないから。
至って普通に過ごしている。



だからきっと、友恵は一人で何か抱えているんだと思う。
どうして…話してくれないんだろう?
笑里はちゃんと話をしてくれたよね?


友恵は違うの?
あたしのこと、頼りないって思ってるのかな…
そんなにあたしって頼りないかな?



「朱羅っ!見に来てくれたの?」



さっきまで練習試合をしていた笑里があたしに気付き、笑顔で駆け寄ってくる。
汗がキラキラと輝いていて、笑里の笑顔を一層引き立てている気がした。



「うん。友恵と話したくて…」



「友ちゃんかぁ…。そのことで話したいんだけど、この後大丈夫?部活まだ終わらないから時間掛かるんだけど…」



笑里は不安げにあたしを見る。
あたしは時計を見て、頷いた。



「大丈夫。どうせ暇だから。このまま見学しててもいいかな?」



「朱羅なら大歓迎だよ。部長さんに話しておく。もう少し待っててね。後一試合したら終わるから」



そう言って笑里は走り去った。
笑里と話している時、友恵の顔が視界に入った。
友恵はあたしの顔を見ても、笑顔さえ浮かべてくれなかった。



少しだけ…悲しかった。