僕らは傷つきながら恋をする。




笑里は嬉しそうに微笑む。
さっきまでの曇っていた表情が笑顔に変わる。



「もう!捜したんだよ?試合に出るって聞いたから見に来たのにいないから…」



「蓮が勝手に決めたんだけなんだから、いいかなって思ってさ。見に来たら、蓮は余裕だし。本当にでなくていいかもな」



「あたしの入学祝いに龍くんのバスケしてる姿、見せてくれるんでしょ?約束したもんね」



笑里がふふっと笑っていると、彼は『しょうがないな』と呟き、笑里の頭をぽんと軽く叩いた。



「蓮っ!」



「龍っ!お前、何処行ってたんだよ!?」



「サボってた。俺いなくても勝てると思ってたし」



ふわぁっと大きな欠伸をしている彼の肩を、蓮先輩はガシッと掴んだ。



「したくないだけだろ!?次の試合、バスケ部ばっかいるクラスとなんだぞ!負けたらどうするんだ!」



「だから助けに来たんだろ」



彼はぱしっと、片手で蓮先輩の手を払う。
そんな彼を見て、あたしは首を傾げた。



「…変な組み合わせ」



「二人は小学生の頃から一緒なんだって。龍くんのバスケ、凄いんだよ!あたしは龍くんに教えてもらったんだぁ」



そんなに凄い人にはみえないけど…と、あたしは失礼なことを考えていた。



街中で会っても、絶対あたしは無視するだろう。
深く被ったフードからは全く顔が見えない。



失礼過ぎるとは思うが、だらけているようにしか見えなかった。