僕らは傷つきながら恋をする。




「わぁ…凄い」



思わずポツリと呟く。
そんなあたしを見て、笑里は嬉しそうに微笑んだ。



「でしょ?あの人、あたしの先輩なんだぁ」



一際目立つその人は誰よりも動いていて、点を稼いでいた。



黒い短髪の髪が動く。
額には汗をかいていて、キラキラと輝いていた。



「すごく…上手いね」



「男子バスケ部の部長に選ばれたくらいだからね」



「へぇ…。あの人が笑里の紹介したかった人?」



友恵が尋ねると、笑里はきょとんと首を傾げる。



「ううん。あの人じゃなくて…」



ピピィィー!



タイミングがいいのか悪いのか、試合終了のホイッスルが鳴る。



そして、今さっき見ていた彼が何故かこちらを見て、嬉しそうに走り寄ってきた。



「笑里っ!」



「あっ、蓮くん」



笑里は走り寄ってきた彼に、笑みを振り撒く。
蓮くんと呼ばれた彼は、嬉しそうに笑里の頭を撫でていた。