風が吹く。
二人の間を通り過ぎる。
龍先輩はブランコをキィッと動かした。
「…うん」
ただそう答えた。
あたしは言葉をつづけた。
「彼女がいるって分かってても…この想いを受け取ってもらえないって分かってても…龍先輩が好きで…ずっと伝えたかった」
でも…怖かった。
だから逃げいていたの。
想いを伝えることから…
「龍先輩…あたしは…あなたのことが好きです。龍先輩といれて…嬉しかったです」
それは本当。
傍にいれるだけで嬉しかった。
こうやって隣に座って…
何気なく話して…
あたしはそれだけでよかった。
でも…この想いを伝えたことに後悔はしてない。
今のこの瞬間が…
あたしの心の奥を揺さぶる。
龍先輩と二人っきりの空間
少しでも長くいたい。
何処かでそう思った。

